右側前頭葉領域における腫瘍もしくは炎症の疑い

ファミリー動物クリニック
瀬戸 剛至 先生

使用機種:Vet-MR Grande
患者
15歳 ♀
既往歴
なし
現病歴
主訴は1 week前からの発作。
30分以上の重積発作を起こし、急患で運ばれてきた。
初診時所見
ホリゾンで発作が止まらなかったため、プロポで全身管理(酸素吸入)を行った。その際にMRIを行った。
MRI画像所見
沈静化MRIのため詳細把握が困難なため、正確な評価には麻酔下MRIが必要。
右側前頭葉から右側側頭葉にT2強調像、FLAIRで淡い高信号、T1強調像でやや低信号を呈する不整形病変を認める。同領域内部では造影T1強調像において、一部に造影増強効果の存在を疑う。腫瘍、炎症性変化、どちらの可能性もあり。
Traでは脳溝が狭小化しているが、Sagでは脳溝がある程度確認できる。上記病変の存在から、頭蓋内圧亢進の可能性あり。
以上により、右側前頭葉の病変が症状の原因と考えられるが、腫瘍・炎症いずれも可能性あり。
脳浮腫が生じている可能性が高く、頭蓋内圧亢進をきたしている可能性あり。
治療経過
脳圧降下剤と消炎剤と抗けいれん薬の投与を行った。食欲もあり退院したが、1 week後に亡くなった。
TE=90msec TR=3750msec TA=6”00
TE=90msec TR=7000msec TI=1800msec TA=7”56
TE=26msec TR=600msec TA=6”18

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