開業のタイミングでS-scanを導入。省スペース性と水準以上の画質、優れたコストパフォーマンスに満足しています。
「送る側」から「受け入れる側」へ。開業の大きな決意
2022年に開業されたとのことですが、経緯を教えてください。
もともと地域の中核病院に勤務し、膝関節などの手術を担当していたのですが、患者数が増えてリハビリの受け入れが追い付かず、患者さんが手術後や治療後にリハビリをしたくてもできない事態となったのです。ならば自分が受け入れ先になろうと考え、クリニックを立ち上げることにしました。
リハビリに「送る」側から「受け入れる」側になる。思い切った決断ですね。
その時ちょうど、大学時代の同期の先生がテナント情報を教えてくれました。病院から1.5kmほどの距離でアクセスがよく、条件も希望通りだったので、すぐに内覧し、その場で即決しました。
1日の来院患者数は何名ぐらいでしょうか。
1日平均220~230名で、うち新患は20~30名です。
スタッフ構成を教えてください。
医師は基本的に私1人で、非常勤の医師が月に一度、診察を担当しています。さらに、理学療法士9人、診療放射線技師1人、看護師3人、事務職7人、リハビリ助手3人で頑張っています。
先輩からも強く勧められたMRIの設置。2候補からS-scanに決定
MRIの設置は開業前から考えていたのですか。
はい。開業医の先輩からも、脊椎圧迫骨折や関節内疾患などのレントゲンで診断出来ない骨折や軟部組織を評価できるMRIはあったほうがいいと強く勧められました。撮影を近隣の総合病院で行ってもらうやり方もありますが、患者さんにとっては通院が負担になりますし、診断の遅れにもつながるため、自施設にMRIを設置するのがベストだと考えました。
MRIはどのように選定しましたか。
クリニックということもあり、MRIは永久磁石のオープンタイプにしようと考えていました。当時、国内メーカーの別のMRIは知っていたのですが、他にも比較検討したほうがいいと考え、ネット検索したところ、ヒットしたのがS-scanでした。ホームページから問い合わせるとすぐに折り返しの連絡があり、詳しい説明を受けました。
最終的にS-scanを選んだ理由は何ですか。
一番の決め手は価格でした。また、省スペースな点と、独特のフォルムデザインも気に入りました。
画質についてはどんな印象を持ちましたか。
前職で超電導MRIの画像ばかり見ていたため、正直なところ、永久磁石では見劣りするのではないかと思っていましたが、サンプル画像を見て、スペックの割に画質がいいなという印象でした。特に膝に関しては想像以上のクオリティでした。
「MRIが撮れると聞いて…」と来院する患者も多い
S-scanは実臨床のどのようなケースで活用していますか。
主に新患の診断に用いています。撮影後すぐに診察室のPCで画像データを確認できるため、患者さんにも一緒に見てもらっています。画像を示しながら説明することで、患者さんの理解や納得感も高まるようです。撮影部位としては、首、腰が一番多く、その次に膝、肩が多いです。特に半月板損傷や靭帯損傷、腰であれば高齢者の骨折や若年層の腰椎分離症の診断は、しっかりとできていると思います。
実際の症例を見せていただけますか。
例えばこれは、3週間前から腰部痛と違和感がある15歳男性のケースです。既往歴・手術歴はなく、初診時のレントゲン撮影ではアライメント良好で異常もなかったのですが、その後も症状が続いたため、疲労骨折を疑い、後日あらためてS-scanで腰椎MRI検査を施行しました。その結果、L4横突起両側にT2高輝度・STIR高輝度が認められたため、第4腰椎分離症と診断しました。

若年層の腰の疲労骨折は多いのでしょうか。
小学校高学年以降になると、腰椎分離症で来院する方は多いですね。近年は体が硬い子が多いのか、事前に適切なストレッチをせずにスポーツをすると腰痛が出て受診してきます。基本的にこの年代では腰痛は出ないため、結構な確率で分離症の診断が得られます。
来院時にMRを希望する患者さんはいますか。
はい。「MRIを撮れるクリニックがあると聞きました」と来院される患者さんは結構います。小学生のお子さんなど、閉所恐怖症が理由でオープンMRIを希望する方も多く、総合病院から紹介が来ることもあります。
撮影は1日何件行っていますか。
10~15件です。開院当初は採算面から5~6件ぐらい撮れればいいかなと思っていたのですが、おかげさまで、開院1年でこの数字に達しました。これだけの数をこなせるのは、当院の放射線技師が優秀だからだと思います。撮影には、それぞれの症例に合った設定が必要ですが、当院の技師は、頸椎の撮影であれば1件15~20分ほどで撮ってくれるので助かっています。
放射線技師の方にお聞きします。S-scanの操作感はいかがですか。
(放射線技師 仲村聡さん)実は、S-scanを初めて見た時に、「こんなに小さい機械で撮れるかな」と不安でした。でも実際に撮ってみると、超電導MRIと比べて大きな遜色はなく、むしろ使い勝手のよさを感じます。設定に関しては、Esaoteのルーティーンの枠内で症例に応じて決めています。それが結果的に“はまっている”のかもしれません。

コイルにエクストララージサイズがあると嬉しい
貴院は沖縄県のS-scan導入施設の第1号です。そのことに不安はありましたか。
周りに導入しているクリニックがいないという点でメンテナンス面の不安はありました。しかし、基盤の初期不良トラブルでもエンジニアがすぐに飛んできてくれましたし、担当者の対応もしっかりとしているので、今は安心しています。
S-scanに対する要望はありますか。
コイルにエクストララージサイズがあると嬉しいです。首、腰、肩、膝、手、足と、部位はひと通り揃っているので問題ありませんが、沖縄県は肥満率日本一ということもあり、たまに体格の大きな患者さんが来院し、コイルが入らなくて撮影できないケースがありますので、ぜひお願いしたいですね。
MRIの導入や買い替えを考えている先生方にメッセージをお願いします。
S-scanは省スペースが魅力で、画質も平均以上のクオリティです。また、費用面も安心で故障もなくコストパフォーマンスに優れており、クリニックには適していると思います。MRIの導入を考えている後輩がいれば勧めたいですね。
最後に今後の展望をお聞かせください。
目指すのは、県内で一番信頼されるクリニックになることです。患者さんにはもちろんですが、スタッフにも信頼されるような、楽しく仕事ができる環境を整えたいと思っています。あと、放射線技師はもう一人増やしたいと思っています。

