S-scanは、膝から下の小さな関節に“強い”印象です。特に手・肘・足関節など小さな関節の撮像は超電導に引けを取らないレベルだと思います。

前野整形外科 ( 愛媛県松山市)

前野 晋一 先生

導入MRI
S-scan

年間実績は731件。手術に定評のある専門クリニック

貴院は特に膝、股、腰などの手術に特化したクリニックとして有名です。

平成27年の開院以来、人工関節手術や関節鏡手術などの手術を中心に行っています。令和2年の手術実績は731件で、うち、人工関節手術を464件、関節鏡手術を124件実施しました。手術は私ともう1名の医師の2名体制で1週間に約15件のペースで行っています。

主な患者層を教えてください。

圧倒的に高齢者が多いですね。また、私自身がスポーツ外傷の治療に携わってきたこともあり、若いアスリートの方も来院されます。四国はスポーツが盛んで、ラグビーやバスケットボールなどの競技で半月板や靭帯を損傷した方に、関節鏡手術を実施するケースも多いです。

改築せずに設置可能。コンパクト性に惹かれ導入を決定

S-scanを導入されたのはいつですか。

2019年です。それまでMRI撮影は近隣の病院に依頼していましたが、時間や手間、費用などの面で患者さんの負担が大きいことに、もどかしさを感じていました。

特に、スポーツ外傷は「時間が全て」といわれ、患者さんは、いつ治療が終わり、いつプレイが再開できるかを非常に気にします。今回、S-scanの導入で、受診当日にMRI撮影と診断が行えるようになったことで、そうした時間的ストレスが軽減されたのではないかと思います。また、私自身も、疾患の見逃しの減少や診断率の向上、手術の実施件数の増加を実感しています。 地域柄でしょうか、この辺りは小さなMRIを持つクリニックが多く、患者さんはどの医療機関にもMRIがあると思っているようです。導入前は「このクリニックにはMRIはないのですか」と言われることもありました。

数あるMRIの中でS-scanを選定した理由は何ですか。

一番の導入理由は、価格とコンパクト性です。2015年の開業当初から検査機器を置くスペースは確保していましたが、やはりMRIを設置するには手狭で、導入するならば改築は免れないと半ば諦めていました。そんな矢先に偶然、ダイレクトメールでS-scanの存在を知ったのです。

かつて私が臨床留学していたオーストラリアでは、整形外科領域に特化したコンパクトなMRIも導入されていて、その機動性に大きな魅力を感じていました。S-scanはまさにそのMRIを想起させるもので、予定していたスペースに十分間に合うだけでなく、更衣室も作ることができると聞いて驚きました。 また、患者さんの中には閉所恐怖症の方も割といらっしゃるので、オープン型である点も魅力です。

補助診断ツールとして必要十分な画質

画質についてはいかがですか。

診療をする上では全く不自由を感じません。S-scanは、小さな関節に対しては“強い”印象があります。特に足関節の撮像のクオリティは、超電導MRIに引けを取らないレベルだと思います。また、ソフトにも工夫があり、例えばシーケンス「X Bone」はS-scanならではのユニークな機能だと思います。

手術が必要な症例というのは、診察の段階でほぼ見極めがつきますので、MRIは補助診断の道具として位置づけています。スクリーニングであれば、あえて3テスラ超電導MRIで撮影する必要はなく、気楽に撮影できるS-scanはありがたい存在です。 他にも、肉離れのフォローなど、治療経過の確認にもS-scanを使用することがあります。プリントした画像は患者説明にも活用しています。

S-scanによる右膝内側半月板損傷の画像(X Bone)

導入後、シーケンスの設定の苦労はありましたか。

メディアーク社のアプリケーションスペシャリストのフォローがありましたので、問題はありませんでした。定期的に訪問してくれますし、様々なニーズにも柔軟に対応してくれます。先日、担当スタッフが替わった際にも、ノウハウの引き継ぎを手伝っていただき助かりました。機械のトラブルについては、今のところ全くありません。

半年間分からなかった原因がS-scanで判明

S-scanのメリットを感じた臨床事例があれば教えてください。

先日、半年前にバスケットボールで膝をひねった17歳の女性が来院されました。怪我をした当時、近隣病院の救急外来で異常なしと診断されたものの、納得できず、別の医療機関を受診したそうです。しかしそこでもMRI検査で異常なしと診断され、半年が経過していました。その後も自覚症状は続き、来院時には膝に水が溜まり痛みが続いていました。そこで、S-scanで撮影したところ半月板損傷が確認され、手術をすることになりました。

長い間分からなかった原因が分かり、患者さんも安心されたでしょうね。最後に、S-scanの導入や買い替えを検討している先生にメッセージをお願いします。

繰り返しになりますが、クリニックがMRIを導入する上で、S-scanのコンパクトさと価格は大きな魅力です。画質も、クリニックで初期診断をするレベルであれば、ほぼ全てが事足ります。特に、手、肘、足関節など小さな関節については、高画質MRIに引けを取らないレベルではないでしょうか。気軽に撮影できるS-scanで、一人でも多くの患者さんの治療と安心に役立てていただければと思います。

導入製品

S-scan

高品質の筋骨格画像を提供する、
コンパクトで経済性に優れたクリニック用MRIシステム

S-scan

※本レポートの記載内容は、製品の仕様値として保証するものではありません。

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