症状がある時の“犯行現場”を押さえることができるG-scan brioで、医師個人の経験と技量に頼っていた診断の世界は大きく変わります。

仙波整形外科 ( 大分県大分市)

仙波 圭 先生

導入MRI
G-scan brio

先進性とオンリーワンの医療で「最初から最後まで」診る

地域で代々続く医院とのことですが、整形外科を標榜するのは先生が初めてだそうですね。

1906年の開業後、内科・小児科、消化器外科を営み、私が4代目です。私自身は熊本大学に約20年間所属し、脊椎や椎間板、軟骨、関節疾患の病態解析の研究を行っていましたが、2009年に高齢の父を手伝うことになったのを機に、事業承継の話が浮上しました。

そして完成したのが現在のクリニックですね。病床は完全個室、バイオクリーンルームを完備した手術室では人工関節手術をはじめとした高度な手術もできるなど、市中クリニックとは思えないほどの充実した設備が特徴的です。

整形外科の医院経営では、介護系施設を併設するか、いわゆる王道である病診連携を伴う地元密着型のクリニックの形態をとることが多いですが、私は開業にあたり、「患者さんを最初から最後まで診る医療システム」を構築したいと考えました。自らの裁量で治療方針を決め、責任を持って患者さんを診る。それが患者さんの安心にも繋がると考えたのです。

そこで、地域の基幹病院と同じような医療を提供できる、高度な設備を揃えた現在のクリニックを2017年4月に立ち上げました。

その設備の一つに含まれるのが、国内唯一の立位・荷重位撮像機能搭載MRIであるG-scan brioですね。

当院のコンセプトは「先進性」と「オンリーワン」です。それを実現する上で、G-scan brioを選んだのは必然でした。

整形外科の画像診断においては、痛みの症状が出ている時の状態を確認し、原因を掴むことが重要です。臥位による撮影は安楽で痛みを伴いませんが、いくら画質が良くても、異常が確認されないのでは意味がありません。 立位撮像機能を搭載したG-scan brioは、まさにオンリーワンのMRIであり、他に代えがたい価値があると思っています。

1日あたりの撮像件数を教えてください。

常勤医は私1人で、手術および外来担当の非常勤医がのべ週3~5日勤務するという体制をとっていますので、撮像件数は1日5~8件です。立位撮像が必要と思われる患者さんには、臥位、立位の順に撮影しています。

日常診療でG-scan brioのメリットを感じる症例をお教えください。

一つは、若年層における腰椎椎間板ヘルニアです。先日、足に響く神経症状がありながら、他院で異常なしと診断された患者さんが来院されました。そこでG-scan brioで立位と臥位を撮影したところ、立位撮像で自己圧による椎間板の突出が確認されました(写真)。原因がはっきりとわかったことで、患者さんも大変満足されたのを覚えています。

G-scan brioによる腰椎椎間板ヘルニアの撮像(左:立位、右:臥位)

そしてもう一つ、G-scan brioのメリットを感じるのは、膝半月疾患です。臥位撮像と比較し、立位撮像では荷重面の外側へ半月板が押し出された様子が確認できます(写真)。

G-scan brioによる膝半月疾患の撮像(左:立位、右:臥位)

このように、靭帯や軟部組織が柔らかく、体勢の変化による可塑性が高い若年層では、特に立位撮像のメリットがあると思います。

撮像を見ると違いは一目瞭然ですね。

今は、診断を医師個人の経験や知識、技量だけに頼る時代ではありません。“素人”の目にもわかる明確な裏付けや根拠を示して初めて、患者さんを納得させられます。その根拠を提供してくれるのが科学技術なのです。

症状のある時に“犯行現場”を押さえられるG-scan brioは、我々のような市中クリニックの医師でも提示できる根拠を提供してくれます。

運用サポートサービスのおかげでリスクを回避

ところで、2020年にメディアーク社の運用サポートサービスを利用されたそうですね。

当院では診療放射線技師を2名擁していますが、今年の2月にチーフが病気退職することになったのです。それに加えて、残る1名の若手技師からも、後を引き継ぐ自信がないとの理由で退職の相談を受けました。

一度に全ての診療放射線技師スタッフが退職するというのは大変な事態ですね。

危機に直面した私は、メディアーク社に相談しました。すると、東京本社から技術サポート、運用サポートのチームを派遣すると快く申し出てくださったのです。彼らはコロナ禍にも関わらず病院に張り付き、残る若手スタッフの指導をしながら、運用をサポートしてくれました。幸い、2カ月後には、後任の診療放射線技師の採用が決まり、難局を乗り越えることができました。サポートチームのバックアップが心強かったのでしょう、若手スタッフも、その後退職を思いとどまってくれました。

このように、機械的なリスクへの対応だけでなく、クリニックが潜在的に抱えている人的なリスクにも濃厚に対応してくれたことに、感謝の言葉もありません。

技術的なトラブルはありませんか。

機械的なトラブルやソフトエラーに関しては全くありません。先進性の高い機器というのは初期トラブルがつきものですが、G-scan brioに関しては大きなトラブルはなく、拍子抜けするぐらいです。そういった点でも、運用に関しては強い信頼を持っています。

オンリーワンの医療を目指す中、本当に素晴らしい画像診断ツールを手に入れたと思っています。G-scan brioにはこれからも更なる技術向上を期待したいですね。

注)  運用サポートサービスとは、保守プランでご提供している有料オプションサービスです。詳細につきましては営業担当にお問い合わせください。

導入製品

G-scan brio

立位・荷重位での撮影が可能な機能とデザイン

G-scan brio

※本レポートの記載内容は、製品の仕様値として保証するものではありません。

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